目にするものの裏側に

ロームミュージックフェスティバル2018 という音楽イベントの一つとして公演された

オペラ「蝶々夫人」のアニメーションの原画を担当しました。

rohmmusicfes201804.jpg

 

お話の起承転結と、春夏秋冬の風景がリンクする演出ということで

春と夏の海辺、秋と冬の森の絵を描いた。

 

平安神宮のとなりにある「ロームシアター京都」での公演だったので

娘を伴って週末に京都へ行ってきた。

わたしはいつも一人で作品を作っているし、発表もギャラリーでの個展が多くて、

こういうふうに作品を見てもらうというのは初めての経験。

進行のひとつひとつがとても新鮮だった。

 

わたしたちがふだん普通に目にするものの裏側には

信じられないくらい多くの人が関わっていること、

表に出ているものはその人たちの作業のほんの一片で、

裏には何十倍もの気が遠くなるような作業とその調整があること。

頭ではわかっていたはずなのに、それを目の当たりにして圧倒されてしまった。

 

プロフェッショナルは皆てきぱきしていてかっこいい。

主張したり譲ったりしながら選択し、完成に向けて照準をあわせていく。

こういう人たちを社会人と言うのだな、と思いながらリハーサルを眺めていた。

 

大きな画面で見る自分の絵は、動きを伴った効果が加わって、

はかなくてきれいで、良くも悪くも自分の絵じゃないみたいだった。

そういうところもなんだか嬉しい。

 

つぎは関東で公演をしたいね とわいわい話しながらみんなで夜の京都を歩いた。